ネステナーの重ね方
レイアウト事例
ネステナーの特徴と使い方を解説!重ね方のレイアウト事例も紹介!
2)ネステナーと基本的な形状
2-1. 正ネステナー
2-2. 逆ネステナー
2-3. 派生ネステナー
3)ネステナーのオプション
3-1.トップ
3-2.連結ブリッジ
3-3.中間棚
4)ネステナーの基本的な重ね方
4-1.正ネステナーの重ね方
4-2.逆ネステナーの重ね方
4-3.ネステナー収納時の重ね方
4-4.ネステナーの地震対策
5)レイアウト事例
5-1.正ネステナーのレイアウト
5-2.逆ネステナーのレイアウト
5-3.ネステナーとトップのレイアウト
5-4.正逆ネステナーの結合レイアウト
5-5.連結ブリッジ(荷台棚)のレイアウト
5-6.連結ブリッジ(通路用棚)のレイアウト
5-7.中間棚取り付けのレイアウト
6)ネステナーの特徴とレイアウト【まとめ】
(1) ネステナーの効果的な使い方とは?
ネステナー導入を考えているけど、どうやって活用したらよいのかよく分からない、パレットラックとどう違うのか分からないと悩んでいませんか?実はネステナーはとても保管効率が良い収納器具です。なぜなら収納したい荷物の量や大きさ、倉庫の広さ、形に合わせてレイアウトを変えることができるからです。
この記事ではネステナーの基本的な使い方や組み合わせ方をまとめました。この記事を読めばネステナーを使って効率的な在庫管理をするためのレイアウト事例が分かります。ネステナー導入で迷っている人は参考にしてみてください。
(2) ネステナーと基本的な形状
2-1) 正ネステナー
下部にパレットを置く棚があり、上部は抜けていて何もないタイプのネステナーです。基本的なネステナーの形状として知られているため「正」は付けずに【ネステナー】と言えばこの形であると解釈されます。
ネステナーの下面に棚があるためフォークリフトをネステナーの下から入れて荷物が乗っている状態でも移動が可能です。
2-2) 逆ネステナー
上部にパレットを置く棚があり、下部は抜けていて何もないタイプのネステナーです。正ネステナーをひっくり返したような形であるため【逆ネステナー】と呼ばれています。正ネステナーを逆にしたわけではなく、この形状で正規の使用方法となります。
ネステナー上部と床面に荷物を置くことができるので1台で2段分の保管場所を確保することができます。
2-3) 派生ネステナー
【正・逆ネステナー】の分類に当てはまらない形状をしたネステナーの総称です。在庫管理において保管する荷物の量や形状、重さなど特徴に合わせていろいろな形や大きさのネステナーが派生的に開発されたものです。
【例】
形状が縦長や横長などのネステナー
上部にパレットを置ける正ネステナー
上下どちらでも設置可能な正逆両用ネステナー
(3) ネステナーのオプション
3-1) トップ
正ネステナーの天井部分となるオプションパーツです。正ネステナーに取り付けることで上部にも荷物を置けるようになります。
上部が活用できることによって2段の荷物を置くことができるだけでなく、フォークリフトでネステナーごと2段の荷物を移動できるようになります。
3-2) 連結ブリッジ
2台のネステナーを並列に、間を空けて配置しその間をつなぐ棚や板のオプションパーツです。連結ブリッジを使用することで2台のネステナーで3台分の荷物を保管することが可能になります。
ブリッジにはネステナー本体の棚と同じ幅を持つ【荷台用】だけではなく、階層ごとの荷物を管理しやすいように人が通る【通路用】となる連結ブリッジもあります。
複数のネステナーをつなげることで安定感も増しますが、ネステナー1台にかかる耐荷重には注意が必要です。
3-3) 中間棚
1台のネステナーの中間にパレットを置ける棚をつけるオプションパーツです。中間棚を使用することで1台のネステナーを2段に分割することが可能になります。低い荷物が多いときなど少ないネステナーで効率的に保管をすることが可能になります。
【本体の棚と同じ幅の棚】を取り付けることができる中間棚と、ネステナーの4本の柱に【留め具】を取り付けてパレットを載せることができる中間棚があります。
(4) ネステナーの基本的な重ね方
4-1) 耐荷重
ネステナー1台が耐えられる荷物の重さです。耐荷重を超えた積載は重大事故にもつながるため必ず守る必要があります。ネステナーの多くは耐荷重1000㎏の基準で造られています。
4-2) ネステナーの接続・重ね方
ネステナーの接続は主にピン式とレール式があります。
ピン式はネステナーの前柱の上部にピンと呼ばれる突起があり、柱の下部にはピンが差し込める穴が開いています。重ねる際はピンと穴を合わせるように載せるだけで固定できます。ピンが上下逆の【下ピン式】のネステナーもあります。
ピンの形状は各社いろいろな形状があり、半球、棒状、三角形など工夫を凝らして耐震性能を高めています。
レール式はネステナー上部のレール左右と下部のレール同士を重ねることで本体を立体化していきます。ピン式と違いネステナーを形作るフレームが固定具となります。
4-3) ネステナーの収納
ネステナーは未使用時にコンパクトに収納できるという点が大きな魅力の一つです。
各フレームが重なるようにピンやレールを合わせて載せれば高く積み上がりますが、前枠の柱1本分をずらすと本体を重ねることができます。
4-4) ネステナーの地震対策
ネステナーの固定はピン式やレール式、どちらもがっちり固定するわけではなく載せているだけです。耐震に疑問を感じる人も多いと思いますが、これはあえて緩くしていることで耐震性を高めています。全体をがっちり固めてしまうと1つの塊として揺れるため縦に大きくなればなるほど転倒しやすくなります。
ネステナーはピン式やレール式であえて個々が揺れることで揺れを吸収して倒壊を防ぐ効果があります。
あと揺れた際に荷物が落ちないようにオプションでガードや専用バンドなどを活用するとより安全に使用できます。
(5) レイアウト事例
5-1) 正ネステナーのレイアウト
正ネステナーを垂直方向に重ねて配置します。正ネステナーは下段に棚があるため荷物を載せたままでもフォークリフトで移動が可能です。1段目の下面は床からの汚れを受けにくく風通しも良くなります。ネステナーの最も基本的なレイアウトです。
5-2) 逆ネステナーのレイアウト
逆ネステナーを垂直に重ねて配置します。1段目は荷台がないため床に荷物を直接置くことになります。
1台目は2段の収納機能があり、正ネステナーと比較すると同じ数のネステナーを積み重ねても合計の棚数を1段多くできます。
5-3) 正ネステナーとトップのレイアウト
正ネステナーの上部に棚となる【トップ】のオプションパーツを取り付けることで正ネステナー1台でも2 段の収納が可能になります。正ネステナーを積み重ねても最上段にトップのパーツを取り付ければ逆ネステナーを重ねたものと同じ数の収納機能に出来ます。
5-4) 正逆ネステナーの結合レイアウト
正ネステナーの上に逆ネステナーを組み合わせることで縦に長い収納機能を持つ荷台ができます。
ただしどんなものでも組み合わさるわけではありません。正逆両用ネステナーや専用の接続パーツが存在するもの、両方のネステナーが連結できる規格で造られているものに限ります。推奨されていないネステナーの組み合わせは落下、倒壊の可能性がありとても危険です。
5-5) 連結ブリッジ(荷台棚)のレイアウト
高さが同じネステナーを並列に並べ、ブリッジの幅の分だけ間隔を空けます。両方のネステナーを荷台棚ブリッジでつなぎます。荷台ブ棚ブリッジとその下部の2カ所に荷物を置くことができるので、ネステナーがもう1台分増えたようなレイアウトになります。
このレイアウトは収納場所を増やす方法ですが、ネステナー1台にかかる耐荷重は変わりません。荷台ブリッジにかかる重さはそれを支える両脇のネステナーに乗ります。荷物の重さを計算する際は間違えないように注意が必要です。
5-6) 連結ブリッジ(通路用棚)のレイアウト
荷台棚ブリッジ同様に同じ高さのネステナー2台をつなぐようにブリッジの棚を取り付けます。積み上げたネステナー同士の間に設置することで通路として活用することができます。
通路を設置することで2段目より上の荷物でもネステナーを下ろすことなく直接管理することが可能になります。
5-7) 中間棚取り付けのレイアウト
ネステナー1台を平面の棚で仕切り、収納スペースを分割します。これにより1台のネステナーに複数の荷物やパレットを置くことが可能になります。荷物が少量、高さがない荷物などを効率的に収納することができます。
中間棚は平面の棚を取り付けるタイプと4本の支柱にをクランプ取り付け、クランプにパレットを載せるタイプがあります。それぞれ耐荷重や用途にあったものを使用します。
(6) ネステナーの特徴とレイアウト【まとめ】
ネステナーは保管したい荷物の量や大きさ、使用時、未使用時に合わせて収納レイアウトを変化させることができるとても便利な収納器具です。未使用時でも場所をほとんど取らず収納できます。
形や大きさだけでなくいろいろなオプションパーツを組み合わせることでレイアウトの幅はさらに広がっていきます。レイアウトを自在に変えられることで倉庫の形状や大きさに合わせ、常に効率の良い保管方法を考えることができます。
ネステナーの基本的な機能とレイアウトの事例をご紹介しました。ネステナー導入の参考にしていただければと思います。