ネステナーの製造販売
松井工業はネステナー(正ネステナー・逆ネステナー・他)をはじめとする倉庫設備・工場用設備の製造販売を行っております。
各種ネステナーにつきましては既製品の他、お客様の用途に合わせたサイズ・色にて製造が可能です。
また、ネステナーを初めて導入される方へはレイアウトのご提案もさせていただきます。
倉庫スペースの有効活用でお困りの際は是非お気軽にご相談下さい。
Nestainer主なネステナー製品
-
正ネステナー
正ネスラック(正ネス)
-
逆ネステナー
逆ネスラック(逆ネス)
-
中間棚跳ね上げ式
背面に中間棚格納可能
-
Wテナー
小スペースの有効活用
-
連結ブリッジ
小スペースの有効活用
-
耐震対策アイテム
地震減災ツール
-
ネスサポート
ラック内スペース活用
レイアウトもご相談下さい
御社の倉庫間取りや荷物の形状・サイズをお伺いし最適なレイアウトプランをご提案致します。御社に最適なネステナーの種類・サイズが分からない場合はお気軽にご相談下さい。
特注サイズも対応可能です
御社の荷物サイズや形状に合わせて特注サイズでのネステナー製造販売も可能です。
規定サイズではスペースに入らない・無駄が出来てしまう等の場合もご相談下さい。
耐震金具で地震対策もバッチリ
保管物の荷姿が変わってラックの上部にデッドスペースができた際に使用するネスサポートや、耐震対策アイテム等のオプション品も取り扱っております。
ネステナーとは / 種類やサイズ・耐荷重の見方を解説
ネステナーは、物品を運ぶコンテナ的な役割と、倉庫内での保管棚としての役割を併せ持ち、配送・物流において欠かせないラックシステムです。
ここでは、ネステナーとは何かという基礎知識から、ネステナーを使うメリット・デメリットなどについて紹介します。工場や倉庫作業に携わる人は、接する機会も多いため、事前に知識を得ておくと良いでしょう。
また、業務の効率化を目指し、ネステナー導入を考えている人にも参考になるよう、選び方や価格相場も紹介します。
ネステナーとは
ネステナーは、倉庫や工場でよく見かける、スチール製の保管棚です。
積み重ね(スタック)して使用でき、使わないときは入れ子(ネスト)でコンパクトにしまえることから、「ネステナー」「ネスティングラック」などと呼ばれています。また、ほかにも「ネスラック」「スタックテナー」「テナー」など、さまざまな呼び名があります。ネステナーは主にスチール製のラックで、荷物を積んだパレット1枚を収納でき、倉庫の高さに応じて3~4段に積み重ねることができます。
ネステナーに似たものに、「パレットラック」があります。こちらは通常、1間口にパレット2枚を収納でき、段数や高さはスペースに合わせた受注生産となります。
どちらも、パレットに荷物を載せたままフォークリフトで運んで収納することが可能です。また、パレットを床に直置きするだけでは、上部にデッドスペースが生じますが、ネステナーやパレットラックを活用することでパレットを何段も重ねて保管でき、収納力を倍増することができます。
ネステナーとパレットラックとの大きな違いは、設置コストと時間です。パレットラックは基本的にオーダーメイドのため、納品されるまで1ヵ月以上かかり、床への固定など設置工事も必要になります。製品価格だけをみればネステナーとパレットラックにあまり差はありませんが、パレットラックは施工費がかかる分、割高になるといえるでしょう。
ネステナーは既製品を1個単位で購入でき、スペースに合わせて自由に設置することができます。荷物を収納したパレットをネステナーごとフォークリフトでトラックに積んで、移動先の倉庫でネステナーごと保管するといったこともできます。倉庫内で簡単に移動してレイアウトを変更でき、使わないときはコンパクトに収納しておけるなど、自由度が高い点も魅力のひとつです。
ネステナーの種類
ネステナーは、荷物を積む棚が下側にあるか上側にあるかで、2種類に分けられます。
下側(床面)に荷物を置くタイプは「正ネステナー」と呼び、上側(天面)に荷物を置くタイプは「逆ネステナー」と呼びます。
さらに、上下どちらでも利用できる「正逆両用ネステナー」や、正ネステナーの途中にもう一つパレットを設置できるステージがついた「ステージつき正ネステナー」などもあります。
以下で詳しく説明します。
正ネステナー
正ネステナーとは、格子状の床面に荷物を載せることができるタイプのネステナーです。
安定感があって、積み重ねしやすいという特徴があります。また、パレットがなくても、荷物を載せたネステナーごとフォークリフトで運ぶことができ、レイアウトを頻繁に変えたいときにも便利です。
フォークリフトで荷物をネステナーごとトラックに積み込めば、入庫から保管、そして出庫まで、一度も荷物を降ろさずに作業を進めることもできます。
逆ネステナー
逆ネステナーとは、格子状の天面に荷物を置くことができるタイプのネステナーです。
荷物を積んだパレッドを床に直置きし、その上部に逆ネステナーを設置して天面にもパレッドを置けば、ネステナー1台で2倍の収納力を得られることになります。
すでに荷物の乗ったパレットが平置きされている現場では、逆ネステナーを上からかぶせるだけです。すでにあった荷物を移動させる必要もなく、簡単にネステナーを導入することができます。
最下段を直置きすることで、逆ネステナー3台でパレット4段を積み重ねることができ、コスト面のメリットもあります。
正逆両用ネステナー
正逆両用ネステナーは、見た目は正ネステナーとほぼ同じですが、上下を逆にすれば逆ネステナーとしても使えるように工夫された画期的なネステナーです。
倉庫内で保管する物品に合わせて頻繁にレイアウトや使用の仕方が変わるといった場合には、両方に対応できる正逆両用ネステナーを選んでおくと重宝します。
ステージつき正ネステナー
ステージつき正ネステナーは、正ネステナーのフレーム途中に、もう一段パレットを置けるステージがついたタイプのネステナーです。
棚が一段増えることで、商品をあまり高く積み重ねたくない場合や、下側の商品を取り出しやすくしたいときには最適のネステナーです。
そのほか、オプションパーツで中段を増やしたり、細かな商品が側面から落ちないよう両側面と裏側にガードを取りつけたり、正ネステナーの天面に棚(パレトップ)を設けることができるなど、より使いやすさを重視しています。
ネステナーのメリット・デメリット
ここからは、ネステナーを使うメリットおよびデメリットについて紹介します。これから導入予定という方は、メリット・デメリットをともに理解した上で、検討することをおすすめします。
メリット
ネステナーを使用するメリットは、以下の3つがあります。以降で詳しく説明します。
・保管効率の向上
・移動や組み換えが容易
・不使用時はコンパクトに収納
保管効率の向上
ネステナーの最大の魅力は、限られた倉庫内のスペースを有効活用し、収納力を上げることができる点です。
倉庫内でパレットに荷物を積んで保管する場合、パレットを床に直置きするだけでは、ある一定の高さにまでしか荷物を積み上げることができません。
そこで、ネステナーを利用することにより、荷物を載せたパレットごと3~4段積み重ねることができ、保管効率が倍増します。たとえば4段に積み重ねた場合、収納力は単純計算で4倍になります。
移動や組み換えが容易
ネステナーは施行工事が不要です。使用する際に床に穴をあけることもないため、賃貸倉庫の現場でも活躍します。納品されたら組み立ても不要で、そのまますぐに利用できます。
倉庫内でいつでもレイアウトを変えたり、倉庫を移転する際も荷物ごと楽に引っ越したりできるなど、自由度が高いのが魅力です。
不使用時はコンパクトに収納
ネステナーを使わないときは、入れ子式に重ねて倉庫の隅などにしまっておくことができます。
季節などによって商品の取り扱い量が大きく異なるケースでは、閑散期には使用しないネステナーを片づけ、倉庫を別用途でつかうといったこともできます。
デメリット
ネステナーには、メリットもあれば、もちろんデメリットもあります。ネステナーを使用する際のデメリットは、主に以下の3つが挙げられます。
・地震による事故のリスク
・内寸を超えるものは置けない
・天井が低いと使いづらい
導入を検討する際には、以降で説明するデメリットも十分に考慮することが大切です。
地震による事故のリスク
ネステナーは固定されていないため、移動が簡単な反面、大きな地震の際にはネステナーごと崩れ落ちる危険があります。
最近は、積み重ねる際の接地面に地震の揺れを吸収する方式が採用されているほか、床に固定しないことで逆に揺れを受け流すような制振・免震・耐震に優れた製品も登場しています。また、ネステナーに収納したパレットが飛び出さないよう、固定するオプションパーツもあります。
荷物を積む際には、地震時のリスクを極力少なくするためにも、重さがあるものはできるだけ下側に置き、高い位置には軽量なものを積むよう、工夫する必要があります。
内寸を超えるものを置けない
ネステナーは、商品のサイズに合わせてオーダーメイドで棚をつくるわけではありません。規定サイズのラックを積み重ねて使用するタイプのため、ラック内に収まりきらないサイズの商品は、収納ができないことがあります。
ネステナーには何種類かのサイズ展開はあるものの、基本的には幅と奥行きはパレット1枚分より一回り大きいサイズになっています。正ネステナーの場合、高さは1200mm、1500mm、1700mmの3種類になります。これを超えるような大きなサイズの商品や長尺ものなどは、収納することができません。
以下にパレットサイズごとの正ネステナーを主なサイズ(内寸)をまとめたので、参考にしてください。ただし、メーカーや会社ごとに、取り扱うネステナーは異なります。希望するサイズを取り扱っていないメーカーなどもあるので、気をつけましょう。
パレットサイズ | 正ネステナーの内寸( 間口/奥行/高さ ) |
---|---|
1100×1100 | 1250×1150×1200 |
1250×1150×1500 | |
1250×1150×1700 | |
1200×1100 | 1350×1150×1200 |
1350×1150×1500 | |
1350×1150×1700 | |
1300×1100 | 1450×1150×1200 |
1450×1150×1500 | |
1450×1150×1700 | |
1400×1100 | 1550×1150×1200 |
1550×1150×1500 | |
1550×1150×1700 |
※単位:mm
天井が低いと使いづらい
ネステナーの高さは先述の通り、ネステナーごとに異なります。例えば1700mmの正ネステナーを3段重ねた場合は5.1m、4段重ねると6.8mになります。
フォークリフトで積み降ろしをすることを考えると、天井までぎっしり荷物を積むのではなく、荷物と天井の間にある程度空間を持たせることが必要になります。そのため、あまり天井が高くない現場の場合、ネステナーは活用しづらいという側面があります。
ネステナーの選び方
ネステナーを選ぶ際は、先述の正ネステナーか逆ネステナーかなど種類のほか、お手持ちのパレットが収納できるサイズであるかを確認しながら、選ぶことが大切になります。
また、ネステナーがいくつ必要になるかを決める際には、何段積み重ねるか、耐荷重を超えないように荷物を収納するためにはいくつのネステナーに分散するかなどを検討する必要があります。
以下では、選ぶ際のポイントとなるサイズや耐荷重、段積み数について解説します。
サイズ
サイズを選ぶ際は、使用しているパレットが置けるサイズかどうかをしっかり確認することが大切になります。
日本の標準的なパレットのサイズは、「イチイチパレット」と呼ばれる幅1100mm×奥行き1100mm×高さ114mm(JIS規格)になります。これを収納できるネステナーのサイズの目安は、以下になります。
ちなみに、パレットとネステナーの間には、荷役作業がスムーズにいくよう多少の余裕が必要で、その目安は幅150mm、奥行き50mm、高さ100mmです。
耐荷重
ネステナーの耐荷重は、一般的にはネステナー1つにつき1tです。ネステナーの高さが高くなるほど耐荷重は低くなり、高さが2mを超えたり、通常よりも幅が広かったりする特殊なネステナーは、耐荷重が700kgや500kgと定められていることもあります。
段積み数
ネステナーを何段積み重ねるかは、倉庫の高さやフォークリフトが届くかなどによりますが、通常は3段、最大4段というのが一般的です。
積み重ねた最上段に荷物を置いた際、荷物の天面から天井まで200mm以上の空間ができるように推奨されています。余裕を持って設置できるよう、サイズをしっかり測って選ぶことが大切です。
ネステナーの価格相場
ネステナーはサイズやメーカーにより価格が異なりますが、目安としては、1台4万円前後、10台ロットの場合は1台あたり2万円前後となっています。1台単位よりも、まとめて購入すると割引が適用されるのが一般的です。また、逆ネステナーの方がやや割安になっている傾向です。
ネット販売の場合はもう少し安く、たとえば「価格.com」では1台3万円台~、「モノタロウ」では1台2万円台~といった商品もあります。
以上は新品のケースですが、最近は中古品やレンタル品を取り扱うところも増えています。中古品では7000円台~、レンタルでは1日1台15円前後というケースもあります。
まとめ
物流業界は拡大傾向にあり、倉庫の保管においても効率性・自由度・コストパフォーマンスの高さが求められています。
そんな時代に即したアイテムといえる「ネステナー」は、今後ますます需要が高まるでしょう。ネステナーのメリットもデメリットも理解した上で、賢く活用していくことが必要です。